岡山市内M邸
玄関周りのフィルムを貼り替え依頼を受けました。理由は「風圧でドアが勢いよく閉まり、ドア袖のガラスが割れたのでヒビを隠したい、現在の高さよりも、もう少し高い位置まで貼ってほしい」との依頼

ガラスの両面にサンドイッチでカッティングシートを貼られていました。
(現行H600)
ヒビ割れを隠すためH=800にして、フイルムももう傷だらけなので新しく貼り替えてほしいとの事
そこで取り合えず、すべて剥がしてみました。
見事にすべて熱割れしていました。「もう数十年になる建物なんだ」とお設主様、「同じガラスが無いので取り替えられないとガラス屋さんに告げられた」との事。
とにかくフィルムは両面からあった方が良いので(安全とは言えませんが)同じカッティングシートで応急的な施工を施しました。


一応現状復旧させましたが、少し心苦しい思いです。
以後強化ガラス等に変更、改装された場合には、熱割れなどの心配ない方法にて素敵な玄関にして頂けると幸いです。
熱割れについて
網入りガラス、ペアガラス等に熱吸収してしまう様なフィルムを貼る場合は、専門のフィルム技能士(日本ウィンドウフィルム工業会認定)に相談される事をお勧めします。
熱割れ計算をして、割れる可能性の少ない物を選出できます。
ガラス設置方法や方位、厚み、大きさ等の条件で変わってきます。
特に冬場の東面は危険です。寒さでちぢみ上がったガラスにポッと朝日が当たればが、当たった部分だけが急激に暖められ他の部分との収縮に差が生じてヒビが入ってしまいます。(ちなみに、カッティングシートはガラスフィルムではありませんので、熱割れ計算はできません)
※網入りガラスやペアガラスなど、専門知識の無い方が不用意にフィルムを貼ると熱割れを引き起こします。ガラスフィルムを使用する場合は熱割れ計算で確認が必要です。しかしカッティングシートはもともと短期広告装飾用の使用目的で出している製品ですので、外壁窓ガラスに貼るという概念がありません。そのため各メーカーとも熱割れ計算はやっていません。 その為ガラスに貼る場合は覚悟が必要となります。 しかし北面の日が当たらない箇所ならば心配はいりません
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